車の情報雑誌などではよく、愛車の売却や下取りにおける 「高額査定」のポイント! といった記事も良く見かけ、まあ内容的にはだいたい 「車の内装・外装をキレイに」程度の事しか書かれていませんが、、、 ただそれはあくまで 「その時」でしか出来ない事であって、さらに誰にでも出来る事ばかりなので、そういったポイントは査定においてもあまり影響する事もないのが正直なところですし(業界20年の私車屋さん談)。
ちなみに・・・ こういった雑誌にはなかなか触れられる事もなく、しかし査定においてかなり大きな影響を持つモノ。 今回記事ではそれらについてちょっと触れておこうかと (※ 一応今対策出来るものと、日常から対策しておかなければならないモノの2通りで触れておりますので、これからの査定だけでなく、今後いずれ来るかもしれない売却時に向けての事前対策としてもご参考にされてみて下さいね ^^)。
いわゆる 「メンテナンスノート」や 「取説」のこと。 新車の時にはどの車にも必ず付いてくる物なんですが、これが意外と紛失率が高いんです! ちなみに〜 これらにおいて最も重要なポイントは・・・ メーカー保証期間が残っている車の 「保証書(メンテナンスノート)」! これが無いと大きく減額(マイナスポイント)される事もあるので要注意ですよ!
スポーツカーなどのオーナーで、何気なく社外別売り品のスケールメーターへ交換されている場合も御座いますが(走行距離メーター毎交換などされるタイプに限る)、また走行距離メーターの故障で、正規ディーラー以外の工場での修理を行っている場合も稀に見かけられますが(その整備工場から、正規ディーラーへ移送され修繕されている場合は除く)、先ず! こういった場合にはほとんどでは、半端ない大きな減額査定(マイナスポイント)となってしまいますので要注意です。 何故なら、、、
自動車業界では、原則! 正規ディーラー以外でのメーター交換や修理は 「走行距離不明車扱い」になるからです。 つまり正規ディーラー以外の工場で走行距離メーターに触れる事はいわゆる ”御法度” とされており、もしそれが順守されていない場合には、、、 例え想定走行距離が数千キロ程度だとしても、数十万キロ走ったボロボロの車と同様の扱いにされても文句は言えない。 という事。 実際、走行距離不明車の多くは、事故車(修復歴有り)よりもまださらに低い評価とされる事も多く、はっきり言って水没車の次くらいに低い評価なクルマとなってしまうのでは? というほどに。
もちろん! 修理費用をケチって自分で交換・・・ なんてのも同じこと。
というわけで、走行距離メーターの取扱いに関しては、十分過ぎるほど細心の注意を ^o^)ノ
(※ なお、正規ディーラーにて走行距離メーターの修理などを行った場合には、その修理や修理時の走行距離を証明するものが発行されると思われますが(基本的にはメンテナンスノートに記載される)、その証明書の保管にも厳重に気を付けられておいて下さいね ^^ もしその証明書を無くしてしまったらー いくら正規ディーラーで修理してもらっていても、これまた走行距離不明車の扱いを受けてしまいますので。。。 → これらについてもっと詳しく)
愛車のドレスアップをされている方は要注意!
エアロパーツやアルミホイール、ローダウンやマフラー・・・ といった、いわゆる 「アフターパーツ」満載の自動車もよく見かけますが、もしビシッと決まっていて、誰から見ても評価が良さそうな愛車でも、ノーマルパーツだけは必ず厳重に保管しておくようにしましょう ^o^)ノ
いかにカッコイイ車だとしても、査定評価の基準はあくまで 「ノーマル」状態が基本です。 またドレスアップは人によって好みが大きく分かれるもの。 つまり査定するお店によっては好評価してくれるお店があるかもしれませんが、逆に大きくイマイチ評価しかしてくれない場合も多いです(ノーマルの方が断然評価が高い〜 みたいな)。 さらにお店が好評価しても 次期オーナーとなるお客様から見た場合はどうでしょう。 そうなると必然的に、好意的でもなかなか大きくまでは好評価出来ないお店も多いのではないでしょうか。
なのでそういった車においては、ノーマルパーツが残っているかどうか・・・ という点も、けっこうウェイトの高い評価ポイントとなる場合も ^^
ドレスアップなどで沢山のお金を掛けている方に多い傾向なのですが、車の売却時に、特定の一部分のパーツだけを取り外してしまうような場合には、その愛車のバランスはよくよく考えてからにしましょう! (※ 出来れば売却先に相談されてからの判断がベター)
例えばエアロ + ローダウン + 大径アルミホイール の装着でビシっと決まったドレスアップカー。 もしこの中で、いきなりアルミホイールだけを取り外し、純正アルミに交換したならば〜 先ず誰から見てもカッコイイ車とは言い難くなり、その評価もグンと下がるのは明白なこと。 もちろん私の業界経験からも言わせていただくと、そういったクルマってけっこう売れ残りやすいですから(長期在庫になりやすい)、先ず間違いなく大幅な減額対象(マイナスポイント)とするでしょう。 (※ ちなみにこういった場合だと、装着された部品を全てノーマルに戻してもらっていた方が、間違いなくはるかに良い評価をしやすいです)
また自身では問題ないと思われていても、お店から見るとマイナス評価いたしかたない事も多いですので、、、
というわけで、もしどうしても取り外したいパーツがあるのならば、最低限 ”自分でもカッコいいと思える状態” を保てるように。 もしくは自身の判断で先走ってしまう前に、出来る限りは査定してもらうお店と色々交渉した上で判断されるのが望ましいでしょう ^^
(※ 取り外しの有無で付加価値や査定価額がどれだけ変動するか・・・ など)
(※ ちなみに、ETC車載器の取り外しはそれほど査定には響かないでしょう(逆にあってもプラスにもならないですが)、但し、社外ナビの取り外しをされる場合には、オーディオスペースに穴が開く事で、マイナスポイントとなる事はあるでしょう(オーディオが欠けると自動車業界で言うフル装備にならないので))
業界20年超の自動車販売店経営者。 もちろんお店は日本自動車査定協会認定の査定業務実施店、かつ私個人も中古自動車査定士資格保有者。 本業人ならではの視点と知識をぎっしり詰め込み編集しております。