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オークション流通特化系の買取り屋さんの特徴と傾向

 車の買取り屋さんとかの情報を色々と散策していると、買い取った車を欲しいお客様へダイレクト販売!なので余計なマージンがかからず高価買取り、、、 とか(いわゆる小売)、自社ネットワークでの小売に自信あり!なので高額査定、、、 とか、在庫として置かずに新鮮なままオークションへ!なので余計な販売経費がかからず高く買取れる、、、 とか、まあ各々の買取り屋さんでは こう色々と自社の高額買取り根拠のアピールをされているようですが、

 ちなみに〜 これら各根拠とアピールされている各流通について、また現実下における買取り価格の傾向も含め、今回は 【オークション流通特化系】 に関し車屋さんの私の観点と見解から色々と切り込ませていだだくと、、、

※オークションとは? 自動車関連事業者のみ、かつ会員資格を持つ者のみで構成される(出品者も応札・入札・落札者も)中古車の競り市場。 B to B 業販市場とも。 よくあるネットオークションとは根本的から全く異なる市場なので その辺り混同されないようにご留意願います(ネットオークションはあくまで消費者に対する小売市場(店頭販売と同様)であり、業販市場とは全く異なります)。 ちなみに2014年現在におきましては、全国では軽く100を超すオークション会場が点在しており、また取引き台数も(出品ベース)軽く500万台/年間を超す巨大市場となっております。
※オークション流通系とは? 買取りしたクルマなどをオークションへ出品する事を前提とし、それに相場を合わせ最適化された価格で査定評価する ”相場基準” の事。 ちなみにこの相場基準につきましては、買取り業界においてはほとんど自社ノウハウを蓄積させたデータベースをもとに算出する場合が多く、何かしらのオークション過去データ(ちなみにこちらは落札結果)を見ながら価格をすり合わせていく ”オークション相場形式” とは異なる場合が多い(但し、比較的小規模な買取り店や、中古車販売店などがベースとなる買取り店ではこのパターンも考えられます)。 但し、そもそもそのデータベースには明確な基準はなく、店舗によっては ”赤本系” に毛が生えた程度の厳し目傾向査定のところもあるようです。 大手系買取り店に多い査定基準。

メリット(良い点、長所、優れた面)

 @ 先ず自社に在庫を置かず新鮮なままオークションへ流通させるという事は、買取り屋さんにとっては、買取り直後の価格下落面でのリスクが最小限に抑えられますので、その分買取り価格に対しリスクマージンを取る必要がありませんので、その辺りは十分高額買取りの根拠として成り立つでしょう。
(※ 車は数十万〜 数百万という大きな資産。 なので車屋さんなどにとっての抱在庫は 例えそれが短期間だとしてもとてつもない強大なリスクです。 特に相場変動に対するリスクは半端ないですから(← 車屋さんでもある私談含む))

 A また消費者ユーザーへの直接小売りでない分、販売後の修繕保証などのマージン取り分の考慮もほぼ不要とも言え、その辺りも高額買取りとしての十分な根拠となってくるでしょう。
(※ 業者間取引き(オークション取引き)でも一定の保証リスクも御座いますが、ただ顧客小売に比べるとそのリスクは全く別世界。 ほぼノークレームにうぶ毛が生えた程度と考えておいても問題ないでしょう)

 B その他も挙げてみると、販売経費や保管リスク回避根拠なんかもあるかな。
(※ オークション直行だと、顧客直接販売よりはるかに経費の負担は軽いでしょう)

 C それとオークション流通系だと、自社顧客ニーズや販売店特色などに左右され難いですので、販売などに対するお店の得手不得手(得意ジャンルや苦手ジャンル)によって買取り価格が左右されてしまうような事もないでしょう。 (やはり自社小売に自信のないモノだと、その分どうしても査定価格は消極的に。。。) またオークション相場は最も最新の消費者ニーズが平均的に表れるモノでもありますので、その分極端に安値で査定されるような事もないかと思われます。

 D 新車ディーラーの下取りなどにおいてよく使われている ”赤本系” の相場に比べると、おおよそは高値傾向と言えるでしょう。

デメリット(短所、欠点・問題点、盲点

 @ 先ず、そもそもオークションは出品したからと言っても必ずしも売れるとは限らない市場ですから、場合によっては売れるまで幾度となく再出品が繰り返されたり(都度出品手数料の負担) 長期化すると相場下落などのリスクなども考えられ、まあいくら新鮮なままで、、、 とは言っても、その辺りリスクは最低限考慮されての査定はいたしかたないでしょう。
(※ つまり新鮮なまま、、、 なので高額査定! といったアピールには必ずしも根拠はないと)

 A それとオークションは転売相手が ”事業者” である事は忘れずに。 つまり業販価格相場が前提となっているゆえ、査定上において突発的な高値買取りなどの可能性はほぼ無いと思われて下さい。
(※ またオークション相場はあくまで ”平均的” であるため、その辺りからも突出した価額はあまり望めないとも)

 B 突発的な需要(いわゆる特需)などには対応できない。
(※ オークション相場はあくまで消費者ニーズが平均的に反映される場ですから、何処かしらの販売店で突発的な需要があっても(お客様からの個別オーダーやリクエスト、その他販売店の好みなど)、まずそれにまで相場が反映・影響する事はないでしょう)

 C 付加価値はあまり期待できない。
(※ これもやはりオークション相場ゆえ、こういった細かい部分にまでは対応しきれないでしょう(業界内で流通しているオークション相場ブックというものも御座いますが、こういったモノには先ず主要装備や車両スペック、個別評価までにとどまり、その他アピールポイントまでは細かくデータベース化されていないのが一般的であり、参考程度までにそういった面から考えても それら細かい部分にまでは対応しきれていないと考えられます))

 D 地域性の需要が活かされない事も。
(※ これもやはり平均的なオークション相場ゆえ、特定の地域や区域内で需要の高いクルマだとしても、そういった需要は査定評価につながらない可能性も(大きな例を出すと寒冷地における4WDなど。局地的に見れば高い需要はあるが、平均で見るとその需要も平均に整ってしまっているため))

 E そもそも ”出品” がベースであるという点にもご留意を。
(※ オークションへ出品し ”利益” が確保可能な範囲での相場という事。 という事は? これとは逆に落札結果から相場を導き出す ”オークション相場形式” と比べるとやや不利と思われる一面もあるでしょう)

総評

 双方で良いとこ取り & 欠点の荒さがしをして行くと、どうしても矛盾点が出てきてしまうなどの問題点は御座いますが、
(※ 2つ軒を並べるとある飲食店で、片方のお店は ”うちの方が安くておいしい”、でももう片方のお店も ”うちの方が安くておいしい” とアピール。 しかしそれらを第三者のお客様から評価してもらった場合では、人の好みなどの環境によっては どちらに対しても ”こちらの方がマズイ” ともなるわけで、、、 まあこれと似たような感じかな)

 最終、私的での総評はこんな感じかと。

 おおよその平均的水準は、対する ”ダイレクト小売・直販型” とあまり変わらないとは思われます。 あとはその水準を具体化する各お店の裁量次第と言えるでしょう(同じ車で同じ査定方式だとしても、査定する人やお店が違えば評価額も変わってくるわけで。。。)。 但し、オートオークションと連携した相場考察はかなり平均的に見る市場であるため、良く言えばー 買取り屋さんの私情(好みや要望など)には左右されにくく、しかし悪く言えばー 特需(上記各デメリット事項を参照)に対する反応には非常に鈍く、

 まあ査定価格の比較などに時間を割きたくなく、平均であって損をしていなければそれで良いー 的な方には、かなりジャストフィットな買取り屋さんと言えるかもしれません。

 以上、各ご参考になる部分など御座いましたら幸いです。
※ 但し、お店のうたい文句がオークションうんぬん〜 とは言っていても、それはあくまで ”つかみ文句” でしかなく、内部実態的には ”赤本系” なんてお店も存在しておりますので、一応いくらあまり査定比較に時間を割きたくなくとも、ある程度までの比較は絶対必須とは考えておきましょう


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