今でこそ「車の買取り」ビジネスは、自動車業界にはなくてはならないほどのビック・ビジネスにまで成長しましたが、しかし1990年代中ごろの、その「買取り専門店」の出始めの頃には、、、 「車の買取り事業」に対して業界からはかなり冷たい目で見られ批判されておりまして、 (※ 当時のガリバーさん等がそうでしたが、周りの業界の反応を裏目に〜 グングンと成長を続けましたが・・・) またそれ以前(買取り店がまだまだ無かった頃、極希少だった頃)からもそもそも、「買取り」は、次の愛車の代替に繋がらないお客様として〜 お客様でさえお店側からかなり冷たく冷遇され、実際にも、単なる買取り価格はガンガンに叩かれていた時代もありましたので、
今もなお、そういった古き風潮を先入観にもつ車屋さんがいらっしゃったり、お客様が多くいらっしゃったりもするようで・・・ (※ そういった古いイメージにより、まだまだ一定の「買取りよりも下取り有利」といった先入観を持っていらっしゃる方も多いようで)
しかもディーラー系(自動車メーカー新車販売店)の自動車販売店においては、下取りや買取りを問わず〜 もともと「基準表による査定価額評価」方式のガチガチの査定が基本でしたから、さらにこと「買取り」となると・・・ もう本当に、車屋さんの私から見ても「それはちょっとムゴイ」と言わんばかりの買取り価格がごく普通のように考えられていた時代もありまして、
まあそういった数々の理由や根拠などもあり、特に「ディーラー系の買取り」には、かなり抵抗(査定が安い等)を持たれている方も多いとは思われますが・・・ ただ昨今では、ディーラー系の買取り専門店も増えてきており、若年層の方々にはこういった抵抗の無い方も多く見受けられるようにもなってきており、また色々な評価もチラホラと耳にするようにもなって来ましたので〜
改めて、「ディーラー系の買取り」事情を観察してみましたところ・・・ (※ 現在においての「ディーラー系の買取り」事情はどんなものかと・・・)
ディーラー系(自動車メーカー系)の自動車販売店においては、相変わらず査定におきましては〜 「基準表による査定価額評価」方式のガチガチの査定が基本だが、しかしここ近年におきましては、新車ディーラー系の中古車販売店が著しく増加している背景からも分かりますように、、、 (※ 一昔前までは、新車ディーラー系の中古車屋さんなんて存在すら夢にも思いませんでしたが) 以前に比べると、中古車の下取りや買取りに対してかなり柔軟に考えるディーラー店舗も増えてきており、
特に、自社ブランド車であって、自社転売に自信のある車種が対象であったなら〜 場合によってはかなり「優遇査定」してくれるケースもあるようです。
但し!
ここで言う「自社ブランド車であって、自社転売に自信のある車種」というのは、そのディーラーの中古車販売経路・ネットワーク上へ「注文(オーダー)」が上がっている ごく限られた特定、かつ合致する車種・一台(その一台限定)であって、 (※ 注文 = 中古車販売部門のお店で、お客様から「この車が欲しいので、こんな車を探してください。 あれば直ぐにでも買います!」と、熱い個別の注文があり、そういった一人・一台のお客様の「ホット情報」が端末に登録されている状態。 又はそういった注文の声の非常に多い状態。 【→ 簡単に言えばこんな感じ】)
かつ、そんな中古車販売経路・ネットワーク上でも、より自社の「利益」に近いネットワーク上の「注文」に限っての話であって、 (※注1参照)
それら以外のパターンにおいては、ごく日常的でごく普通な、これまでと変わらぬ冷静的な マニュアル的な (ある意味ディーラーらしい? いつも通りの)、厳格な査定が基本だと思われてもいいでしょう。
つまり例えば・・・ 同じメーカーのディーラー店舗同士(新車部門、中古車部門、買取部門問わず)でも地域や店舗が異なれば〜 大元の運営会社が異なる場合も多く、もちろん! 会社が異なれば〜 例えいくら「注文」情報の登録共有や在庫情報の共有があり、同じメーカー同士であっても それは全く赤の他人の会社の注文情報や在庫情報であって、その他社の注文や利益等の為に わざわざ自社が大自腹切って高価買取りする事はないが、
しかしもしその「注文」情報を持つ中古車販売部門の会社が、下取り、又は買取りする 自社と同じ系列のお店(同じ会社の管理下のお店)であったなら・・・
買取り後の在庫リスクも低く、買取り後の相場変動リスクも低く、また直ぐにでも自社利益 & 実績へと繋げられる事を優先させられるため〜 もちろん思い通りの買取り仕入れにもなるため、
その「注文(オーダー)」情報の熱さや確実性によっても多少左右されるかもしれませんが、一転して積極的に、かつ場合によっては「基準値(査定基準表)」の枠を大幅にも超えた〜 場合によっては他店の下取り査定や買取り査定よりもはるかに好条件な〜 高額査定(優遇査定)に乗り出して踏み出して来る場合も考えられる! というわけ ^^
なお まあこの辺りはちょっと余談までにですが、
同じメーカー系列の買取り店でも(トヨタで言えば 「T-UP」)、自動車メーカーのブランド・チャンネルや(トヨタで言えば「トヨペット店」や「カローラ店」等)、同ブランドでも地域が異なれば・・・ (トヨタ・カローラ店で言えば「カローラ●●(地名)」と「カローラ△△△(地名)」等) 大元の運営会社が異なる事も多いという事は!? 必然的にそれらそれぞれの各会社では各会社の自社オンリー「注文」登録情報もそれぞれ異なろうかと思われますので、
つまり時間さえ許せば!? ある程度・・・ 運営会社の異なる同じメーカー系列の 複数の買取り店で査定されてみても面白いかもしれませんね ^^
これは超々極稀極薄的にではありますが、ここ近年では、その他これら上記のような理論やパターン? に合わないような〜 例外的な そのディーラー独自の考えによって超突発的に発動する「高額査定」という可能性もあるようです。
但し! これらは〜 特定車種の販売戦略上(販売実績や販売強化等)どうしても実施せざるをえない、上層幹部決裁の・・・ 自らの身を削る「苦肉の策」的な特例的パターンであって、かつ下取り査定における極秘策(下取り車限定)とも言えるパターンですし、 (※ 場合によっては、最悪 下取り損失を「必要経費」として考えざるをえないような超特殊なパターン)
またそういった例外的な優遇査定に関しましては、より深層的な内部事情や複雑なタイミング要素が必要不可欠となり、もちろん! ユーザー・サイドや第三者サイドからはそれらタイミング等は決して判断出来ないモノであり、しかも何もこれらディーラー系だけに限った事ではなく、そもそも普通の中古車販売店系でも見られるパターンですので、、、 (※ もちろん中古車販売店系でも同じく、発動率はかなり希薄と言えるでしょう)
まあこれら、あくまで余談話程度までに m(_ _)m 【→ 関連】
業界20年超の自動車販売店経営者。 もちろんお店は日本自動車査定協会認定の査定業務実施店、かつ私個人も中古自動車査定士資格保有者。 本業人ならではの視点と知識をぎっしり詰め込み編集しております。