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下取り査定と買取り査定。査定基準の違い

  下取り、買取り。 そしてディーラー系(自動車メーカー系)、中古車販売店系、専門店系・・・ 等々、それぞれ取引き形態が違うだけでなく、取引きするお店によっても異なる「査定価格」。 まあそもそも下取り査定に関しましては、車両値引きの一部を下取り価格に充て、見せかけの査定価格で購買意欲を誘致するテクニックもあり、 【→ 例】 見積り上の査定価格が実際の評価額とは限らない事も多々御座いますが、、、 まあ先ずここでは、それらそういった下取り査定の販売店側の「小技」や「裏技」は抜きにして、これら査定価格(査定評価額)の「差」というものは、一体どこから来るのか・・・ と、言いますと、(下取り買取りひっくるめて、何故お店が変わると査定価格も変わるの?

 ・先ず一つは 「各お店の査定評価手段の違い」。
 ・で、2つ目は 「各お店の購買意欲」。

 主にこの2点だと思われて下さい。

 また下取りと買取りでも、何故査定価格が違ってくるの? という疑問も多く聞きますので、それにつきましてはこちらにて

ページINDEX
  1. 各お店の査定評価手段の違い。 その1 採点方法の違い。
  2. 各お店の査定評価手段の違い。 その2 評価額の算出方法の違い。
  3. そしてお店の購買意欲も。
  4. 【番外編】 スタッフの悪知恵によっても!?

採点方法の違い

 先ず最初に、査定評価に差が出てくる要因として挙げられるのが、、、 この各お店による採点方法の違いによるもの。 店頭などで査定を依頼すると、ペンライトとバインダー片手づつに査定スタッフや営業マンが車をくまなくチェックし、何やらチェックシートらしきものに都度記入していたりしませんか? いわゆるその行為が ”採点” というもので、ちなみに実は、、、 この採点は、一見どのお店も同じような事をやっているように思えますが、しかし各お店によってけっこう大きく工程やポイントなどに違いが見られ、結果 それが今後の査定評価の違いへとも。

※ ちなみにこの辺りの違いについてはこちらにて別記しておりますので、そちらをご参照願います m(_ _)m

評価額算出方法の違い

 そして次に大きな相違点を生み出すポイントが ”評価額の算出方法”。 先ほどの採点にて導き出された結果から、今度はそれを価格化する行為。 いわゆる各社採用する相場基準を基に査定価額が決定される箇所。 ちなみにここのポイントでも各お店によってかなりの大きな違いが見られますので、この工程まで経るとなると 査定評価の違いもかなり細分化されて来ようかと。

※ なおこの辺りの違いにつきましてもこちらにて別記しておりますので、そちらをご参照願います m(_ _)m

お店の購買意欲など

 それから最後に、実務上で査定価格(査定価額)の違いが出るのは〜 何もこれまでの「査定方法(評価方法)」などの違いだけでなく、なんと! そこからもさらに各お店自身による、その買取り車や下取り車に対する ”購買意欲”、いわゆる会社の都合までもが影響してくる場合も。

 まあこれらお店の購買意欲と査定価格の関係については、下取り車に関してですが〜 「下取り車は、お店が好んで仕入れるわけではない」← こちらの、私が運営管理する別館姉妹サイトにて簡単に触れておりますが、つまり、その査定を望むクルマと(売却や下取りを望むクルマと)、そのクルマを実際に下取り、又は買取りする側の事業者のニーズがマッチしていないと、はっきりと言いまして〜 高額査定なんて絶対にありえない事とも言えるでしょう。 (※ あまり欲しくもないクルマに対して、無理して高い評価は〜 どの世界の商いにおいてもそれは絶対にありえない事だとも)

 お店が欲しいと望むクルマだと割増し査定。 お店が欲しくないと敬遠されてしまうクルマだと減額査定。

 まあこんなところかな。

 なお、この購買意欲に関しましては、
自店売却先のネットワークの広さ・規模、取引先、お客様からの注文等を考慮した上で、下取り、又は買取り後に「転売」・「小売」の自信のないクルマになればなるほど (※ なかなか売れそうもないな・・・ 売れるあてがないな・・・ あまり売りたくないな・・・ とか) その自信のなさに比例し、その傾向が強いほどより ”欲しくない” → より減額査定となるでしょう。

 しかしその自信が一転し、今度は下取り、又は買取り後に「転売」・「小売」の自信のあるクルマになればなるほど (※ こんなクルマを探してた! 在庫に是非欲しい! もう売れるあてがある! さばく自信がある! 取扱いに自信のある車種だ! とか) 自信の大きさに比例し、今度はその傾向がより強くなるほど ”欲しい” → より割増し査定となるでしょう。

 ちなみに、このお店の欲しい欲しくないという基準につきましては、あくまでお店側の都合が第一であるため、そのクルマの程度(状態)や人気度に必ずしも比例するとは限らず、それら辺りにつきましても予め。 (※ 人気車だから、、、 キレイなクルマだから、、、 といった要素は、この場合には一切考慮される事はありません。 例え人気車でも程度の良いクルマでも、そのお店に売る自信がなければあまり積極的には査定してくれないでしょう。 逆に人気車だと転売競合率も高く薄利になりやすい傾向から、そのお店がよほど欲しない限り 意外と冷遇されてしまう、、、 なんてウラ話も

 ちなみに〜 加え、これら「お店の購買意欲」の要素にて、お店が最も欲しがる条件を加えておくならば、 (= 最も高額査定、割増し査定を出してくれる可能性の高い要素)

 既に顧客注文の挙がっている(オーダーの入っている)車種の下取り、又は買取り

 かな。

 つまり自社ネットワーク下において、 (※ 同じ経営元の各拠店ネットワーク。 いわゆる買取り部門と販売部門など全て含む同じ会社内。 【→ 複雑な例】 【→ こんなパターンなんかも】) 既存のお客様などから、

  「こういったクルマ(中古車)が欲しいので、オークションなどで探してくれないか?」
  「こういったクルマを探している。 あればぜひ買いたい」
  「こういったクルマが欲しい。 下取りとかで入ったらすぐに連絡欲しい」

 等といった具合に、お客様・消費者様(いわゆる自社ユーザー)から「直」に購入注文(オーダー。予約注文)の入っている車種と、これから買取り査定、及び下取り査定を行う車種とがイイ感じに合致していれば、時として〜 タイミングによっては〜 場合によっては〜 例外的にィーーー!!! またジャストフィットの具合が高ければ高いほど、、、 もちろん下取り/買取り問わずお店の欲しいは高騰しがちになり、よってその欲しいに比例し査定価格も。。。 というわけ。 【→ 関連事例その1】 【→ 関連事例その2

 もう既に、そのクルマを下取り、又は買取りすれば〜 その後は、ほぼお約束的に転売・小売が確約しているわけですし、 (※ 在庫を抱えるリスク、転売へ至るまでの相場変動リスクもほぼ 「ゼロ」!) またそれと同時に〜 超即時的に転売・小売による「転売利益」も見込めますので、それをそうやすやすスルーする商売人はいないでしょう。 また目の前に欲しいクルマがあって、かつ目の前に確実な利益があれば〜 いちいち減点法だの基準表だのと細かく言ってられないのも現実かと ^^;  ちなみに場合によっては、無理してでも、、、 といった可能性もあるかな。 (※ お店が、仕入れを急いでいる場合やこのタイミング、もしくはクルマは絶対に逃せない逃したくない、、、 といった状況下にあれば、場合によっては多少の予算オーバーでもグイグイと攻めて来てくれるなんて可能性も)
 尚、これら「超高額査定」の可能性に関しましては、特に中古車販売店系や一部の買取り専門店系(買取り、及び下取り問わず)ではそこそこ表向きに行っているようですが、ただ一部・・・ 自動車メーカー系ディーラーの販売店舗の下取りにおきましては、こういった傾向は表向きにはしていないようで、しかしかと言ってこれら可能性は決してゼロではないらしく、もし行われるとしたら〜 かなり内密的な「何か」で優遇に乗り出してくるかと思われます。

 それともうひとつ。

 まあこれは、お店が欲しい、、、 というよりも、欲せざるをえない、、、 疑似的な購買意欲とでも言いましょうか。

 下取り店の販売戦略によるもの

 というパターンもあり、

 ちなみにこれは少々? かなり特殊、かつウルトラスーパー「稀(まれ)」なパターンかな。 いわゆるそのお店の販売実績不振によるものとか、特定車種限定で、販売実績達成に必要な企業内戦略とかで高額査定にて下取りしなければならない「いたしかたない」状況下による、ちょっと小難しい系によるもので、 (※ つまり販売戦略)

 例えば、、、 値引きの限界枠も使い切っており、それでもなお、特典付けしてでも何とか販売実績を獲得しなければならない状況下による、当該企業の上層幹部決裁による「苦肉の策」「自爆」的な高額下取りとか。 【→ 関連】 なおこのようなパターンでも、もちろん大きな損失を出してでも高額査定に至らざるをえないケースなんて場合もあるでしょうから、かなりの超高額査定につながろう可能性も。

 但し! これらはほんの部分的・希薄的な単発なもので、決して「常習的」に行われる事はありません。 また行われる場合においても、それはどの会社においても決して表向きにはされず、、、 (※ これら常習化は、その会社にとってもかなり危険な行為です。 販売利益が出ても、下取り損失が出続ければ経営は成り立たず、実際そういった類似した状況で、倒産した会社も私自信多く耳目してきておりますし・・・)

 それとこれら理由から、「車を買うのだから、下取り査定が優遇されて当然だ!」という根拠にはつながる事もありませんので、その辺りにつきましても予めご留意などのほどを願います。

 またそれらは愛車買い替えによる「下取り」に限られらるパターンですし、もちろん例述のように表立って行われるようなモノでもなく、さらには〜 これら「販売戦略」を匂わすハッタリ営業トークを使う営業マンも多いため、

 別にこれら「苦肉の策」や「自爆」でも何でもなく、もちろん上層幹部決裁の何かがあるわけでもなく〜 ただ何とか販売にこぎつけたいがために まるで「かなり困っている」「断腸の思い」様相をかもし出し、場合によっては値引きの誤魔化し技なども匠に使い、あたかも「特別査定」や「特別値引き」を演出(もちろんハッタリ)する営業マンはかなり多いですから。。。 (※ まあ多いというよりも、営業トークの中では比較的常套手段・基本形とも言えるかな。 赤字でもないのに赤字赤字、、、 と連呼するパターンのような感じかな)

 ユーザー・サイド(お客様側・消費者様側)からは、その実態や事実すらつかむ事は非常に困難ではありますが・・・ ただそれが本当に実行されていれば、当該下取りが最も、もしくはそれに匹敵するほどの高額査定になる可能性は言うまでもないかもしれませんので(ただあくまで可能性ですが)、一応 「ネタ」程度にまでに ^^


 但し!

 これらどちらパターンにおきましても(顧客オーダーによるもの or 販売戦略によるもの)、その優遇査定(お店の購入意欲)を引き出すには、、、 いずれにしても他社査定との複数の見積りを経て 各比較検討や競合させる事が最低限の条件となりますので(下取りであれば、他社買取り店の査定との比較や競合)、これら予めご注意などのほどを ^^;

※ その根拠などについてはこちらにて別記しているものをご参照願います m(_ _)m

【番外編】 スタッフの悪知恵!?

 まあ悪知恵と言うとちょっと聞こえが悪いかもしれませんが、番外編として こんな要素が査定価格の差に出て来る事もある、、、 ということも、折角なのでついでに付け加えておこうかな。

 例えば営業マンや査定スタッフの個人的な駆け引き、また商談上の小細工とかがそうかな。。。

 売れそうな充てがある(小売先・転売先)。 しかしすんなり高額査定して買取り(又は下取り)したのでは面白みがない。 そこで達人的な営業トークやお客様の足元を伺いながら出来るだけ安く安く買い取れるようにし、次の転売先でガツンと利益を上げてお給料もガッポリにしちゃおう作戦とか。 (※ ちなみにその査定基準も、もちろん会社側の断りなくスタッフの独断決裁で 会社側での基準とされる数値よりもはるかに安めからチャレンジ〜 みたいな(会社側も査定アップには厳しいが、ただ査定ダウンには全くノータッチ/ノーコメントが普通ですから))

 また会社によっては、安く買取り出来たら出来ただけマージン(お給料)に跳ね返ってくる場合もあり、 (※ 査定基準値よりも安く買取り等出来れば、その分会社の利益が増える事にもなりますので) その辺りを狙って駆け引きに出るスタッフも多いでしょう。

 いわゆる個人レベルの都合ですね ^^;

 お店にもよりますが、営業マンって一般的に ”実績” がモノを言う仕事であり、その実績次第でお給料も大きく異なることもしばしば。 なのでその自身のお給料を大きく上げるために、多くの営業マンや販売スタッフなどは あの知恵この知恵で日々色々と切り盛りしている事も多く、その切り盛り手段のひとつとして下取り査定や買取り査定などがターゲットとなる事も多いでしょう。

 つまり買取りや下取り価格として提示される査定結果は、何もそのお店の違いやお店側の都合だけでなく、、、 非常に細かいとこまで言えばスタッフや営業マンなど、個人レベルの都合が差に出ているのも意外な事実(ウラ事情)だと。 以上、まあ余談程度までに。

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業界20年超の自動車販売店経営者。 もちろんお店は日本自動車査定協会認定の査定業務実施店、かつ私個人も中古自動車査定士資格保有者。 本業人ならではの視点と知識をぎっしり詰め込み編集しております。

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 尚、これらの基準など(査定方法含む査定価格の違いなど)については、私が20年ほど自動車業界(主に中古車販売店)に居る中で見聞きしてきた情報や、その他経験などによるものを基に解説させて頂いておりますが、ただ、私はいくら20年の自動車業界歴・・・ とは言っても、全ての自動車業界の津々浦々を見て来たわけではありませんし、業界も時代と共に動き流れておりますので、これら基準などの情報に関しては、私の個人的な予測も含まれており、かつその業界を知る特定の地点(時代)から内情が変わっている事も考えられ・・・ 絶対的な確実性はなく、また、場合によっては〜 真実とはちょっと異なる部分もあろうかと思われますので、これら予めご理解の上にてご閲覧頂けます事を、何卒宜しくお願い申し上げます。

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