下取り、買取り。 そしてディーラー系(自動車メーカー系)、中古車販売店系、専門店系・・・ 等々、それぞれ取引き形態が違うだけでなく、取引きするお店によっても異なる「査定価格」。 まあそもそも下取り査定に関しましては、車両値引きの一部を下取り価格に充て、見せかけの査定価格で購買意欲を誘致するテクニックもあり、 【→ 例】 見積り上の査定価格が実際の評価額とは限らない事も多々御座いますが、、、 まあ先ずここでは、それらそういった下取り査定の販売店側の「小技」や「裏技」は抜きにして、これら査定価格(査定評価額)の「差」というものは、一体どこから来るのか・・・ と、言いますと、(下取り買取りひっくるめて、何故お店が変わると査定価格も変わるの?)
・先ず一つは 「各お店の査定評価手段の違い」。
・で、2つ目は 「各お店の購買意欲」。
主にこの2点だと思われて下さい。
また下取りと買取りでも、何故査定価格が違ってくるの? という疑問も多く聞きますので、それにつきましてはこちらにて。
先ず最初に、査定評価に差が出てくる要因として挙げられるのが、、、 この各お店による採点方法の違いによるもの。 店頭などで査定を依頼すると、ペンライトとバインダー片手づつに査定スタッフや営業マンが車をくまなくチェックし、何やらチェックシートらしきものに都度記入していたりしませんか? いわゆるその行為が ”採点” というもので、ちなみに実は、、、 この採点は、一見どのお店も同じような事をやっているように思えますが、しかし各お店によってけっこう大きく工程やポイントなどに違いが見られ、結果 それが今後の査定評価の違いへとも。
そして次に大きな相違点を生み出すポイントが ”評価額の算出方法”。 先ほどの採点にて導き出された結果から、今度はそれを価格化する行為。 いわゆる各社採用する相場基準を基に査定価額が決定される箇所。 ちなみにここのポイントでも各お店によってかなりの大きな違いが見られますので、この工程まで経るとなると 査定評価の違いもかなり細分化されて来ようかと。
それから最後に、実務上で査定価格(査定価額)の違いが出るのは〜 何もこれまでの「査定方法(評価方法)」などの違いだけでなく、なんと! そこからもさらに各お店自身による、その買取り車や下取り車に対する ”購買意欲”、いわゆる会社の都合までもが影響してくる場合も。
まあこれらお店の購買意欲と査定価格の関係については、下取り車に関してですが〜 「下取り車は、お店が好んで仕入れるわけではない」← こちらの、私が運営管理する別館姉妹サイトにて簡単に触れておりますが、つまり、その査定を望むクルマと(売却や下取りを望むクルマと)、そのクルマを実際に下取り、又は買取りする側の事業者のニーズがマッチしていないと、はっきりと言いまして〜 高額査定なんて絶対にありえない事とも言えるでしょう。 (※ あまり欲しくもないクルマに対して、無理して高い評価は〜 どの世界の商いにおいてもそれは絶対にありえない事だとも)
お店が欲しいと望むクルマだと割増し査定。 お店が欲しくないと敬遠されてしまうクルマだと減額査定。
まあこんなところかな。
ちなみに〜 加え、これら「お店の購買意欲」の要素にて、お店が最も欲しがる条件を加えておくならば、 (= 最も高額査定、割増し査定を出してくれる可能性の高い要素)
既に顧客注文の挙がっている(オーダーの入っている)車種の下取り、又は買取り
かな。
つまり自社ネットワーク下において、 (※ 同じ経営元の各拠店ネットワーク。 いわゆる買取り部門と販売部門など全て含む同じ会社内。 【→ 複雑な例】 【→ こんなパターンなんかも】) 既存のお客様などから、
「こういったクルマ(中古車)が欲しいので、オークションなどで探してくれないか?」
「こういったクルマを探している。 あればぜひ買いたい」
「こういったクルマが欲しい。 下取りとかで入ったらすぐに連絡欲しい」
等といった具合に、お客様・消費者様(いわゆる自社ユーザー)から「直」に購入注文(オーダー。予約注文)の入っている車種と、これから買取り査定、及び下取り査定を行う車種とがイイ感じに合致していれば、時として〜 タイミングによっては〜 場合によっては〜 例外的にィーーー!!! またジャストフィットの具合が高ければ高いほど、、、 もちろん下取り/買取り問わずお店の欲しいは高騰しがちになり、よってその欲しいに比例し査定価格も。。。 というわけ。 【→ 関連事例その1】 【→ 関連事例その2】
それともうひとつ。
まあこれは、お店が欲しい、、、 というよりも、欲せざるをえない、、、 疑似的な購買意欲とでも言いましょうか。
下取り店の販売戦略によるもの
というパターンもあり、
ちなみにこれは少々? かなり特殊、かつウルトラスーパー「稀(まれ)」なパターンかな。 いわゆるそのお店の販売実績不振によるものとか、特定車種限定で、販売実績達成に必要な企業内戦略とかで高額査定にて下取りしなければならない「いたしかたない」状況下による、ちょっと小難しい系によるもので、 (※ つまり販売戦略)
またそれらは愛車買い替えによる「下取り」に限られらるパターンですし、もちろん例述のように表立って行われるようなモノでもなく、さらには〜 これら「販売戦略」を匂わすハッタリ営業トークを使う営業マンも多いため、
ユーザー・サイド(お客様側・消費者様側)からは、その実態や事実すらつかむ事は非常に困難ではありますが・・・ ただそれが本当に実行されていれば、当該下取りが最も、もしくはそれに匹敵するほどの高額査定になる可能性は言うまでもないかもしれませんので(ただあくまで可能性ですが)、一応 「ネタ」程度にまでに ^^
但し!
これらどちらパターンにおきましても(顧客オーダーによるもの or 販売戦略によるもの)、その優遇査定(お店の購入意欲)を引き出すには、、、 いずれにしても他社査定との複数の見積りを経て 各比較検討や競合させる事が最低限の条件となりますので(下取りであれば、他社買取り店の査定との比較や競合)、これら予めご注意などのほどを ^^;
まあ悪知恵と言うとちょっと聞こえが悪いかもしれませんが、番外編として こんな要素が査定価格の差に出て来る事もある、、、 ということも、折角なのでついでに付け加えておこうかな。
例えば営業マンや査定スタッフの個人的な駆け引き、また商談上の小細工とかがそうかな。。。
売れそうな充てがある(小売先・転売先)。 しかしすんなり高額査定して買取り(又は下取り)したのでは面白みがない。 そこで達人的な営業トークやお客様の足元を伺いながら出来るだけ安く安く買い取れるようにし、次の転売先でガツンと利益を上げてお給料もガッポリにしちゃおう作戦とか。 (※ ちなみにその査定基準も、もちろん会社側の断りなくスタッフの独断決裁で 会社側での基準とされる数値よりもはるかに安めからチャレンジ〜 みたいな(会社側も査定アップには厳しいが、ただ査定ダウンには全くノータッチ/ノーコメントが普通ですから))
また会社によっては、安く買取り出来たら出来ただけマージン(お給料)に跳ね返ってくる場合もあり、 (※ 査定基準値よりも安く買取り等出来れば、その分会社の利益が増える事にもなりますので) その辺りを狙って駆け引きに出るスタッフも多いでしょう。
いわゆる個人レベルの都合ですね ^^;
つまり買取りや下取り価格として提示される査定結果は、何もそのお店の違いやお店側の都合だけでなく、、、 非常に細かいとこまで言えばスタッフや営業マンなど、個人レベルの都合が差に出ているのも意外な事実(ウラ事情)だと。 以上、まあ余談程度までに。
業界20年超の自動車販売店経営者。 もちろんお店は日本自動車査定協会認定の査定業務実施店、かつ私個人も中古自動車査定士資格保有者。 本業人ならではの視点と知識をぎっしり詰め込み編集しております。