下取り査定と買取り査定。 査定基準の違いその1では、下取り買取りひっくるめて そもそもお店が異なる場合の査定基準の違いについて触れてみましたが(お店が変わると何故査定価格が変わるの?)、今回は下取りと買取り双方においての査定基準の違いについて。(下取りと買取りでも、何故査定価格が違ってくるの?)
先ず、はじめに言っておきたいのですが、実は、、、 過去言われていた「下取りは高くて買取りは安い」という時代は、もう既に古き遠い過去の都市伝説? にしか過ぎないと・・・ そう思われて下さい。
確かに! 古き遠い過去におきましては、下取りは高く、買取りは安く! といった業界の風潮はありました。 ただそれは、特別下取りが高かったわけではなく、単に買取りは「邪道?」とされ、クルマは売ってナンボ・買い替えさせてナンボの時代であって、買い替えの無い単なる買取り顧客に対しては非常に冷たく対応し、極端に「買取り」の価格水準を下げていたにしかすぎなかったのです。 (※ 買取りは「損」なので、是非とも買い替えして下取りに出してください! みたいな。 いわゆるクルマを買わないのならお客様ではない的な。。。 また、一般的に買取りのみのお客様は次に繋がる可能性も薄いと考えられていた時代でもあり、かつ給料体制も整っていなかった事もあり(買取りしても営業実績にならない)、アフターの面を含め、その当時は営業マンにとっては買取り顧客に対し ”面倒くさい” と、煙たがる対象でしかなかったですし。。。)
またそれら時代では、今のように「中古車」を取り扱うディーラー(自動車メーカー系の新車ディーラー)はほとんど皆無でしたし、 (※ 要は、当時、特にディーラー(自動車メーカー)にとっては中古車は全く不要なモノとしか考えられていませんでした(そりゃ〜 中古車ばかり売れると、新車が売れなくて困るのはディーラーですから)。 ちなみに、今でこそ中古車を取り扱う新車ディーラーはごく普通の形ですが、平成初期当時は、新車ディーラーが中古車を取り扱うなんて誰も夢にも思わなかったような時代でした)
さらに、今のような「買取り専門店」なるお店などほとんど無いに等しい状態でしたから、買取り価格の水準は下げ放題の時代だったとも。。。 (※ 世に買取り専門店が多く見られはじめたのは平成10年を過ぎた辺りからかな。 またバブル成長期の日本においては、販売消費がものすごく〜 その他、今のようにインターネットも普及しておりませんでしたので(例: 個人売買とか遠隔地からの取り寄せ購入とか)、単なる買取りという行為自体が「稀」な時代でもありましたし・・・)
しかし! やはり時代は大きく変わるモノ。
それまで「邪道」とされていた買取りが、買取りガリバーなどを筆頭に、今でこそ「超大手」となった数々の買取り専門店のビジネス成功により、多くの中古車販売店だけでなく、ディーラーにも大きな影響を与え続け・・・ (※ ガリバーなどの買取り専門店の駆け出しの頃は〜 もう本当に、クルマ業界からものすごく批判され、そんなんで商売が成り立つわけが・・・ とまで言われていましたが、そんな批判を横目に超大成長しちゃいましたから ^^)
今現在では手のひらをひっくり返すかの如く、買取り事業に率先して参加するディーラー系店舗も多く見られるほどになり、 (※ 下取りだけでは足りない! もっともっと中古車を買い取りたい! 他店に下取りされるより、自社にて是非〜 買取りしたい! みたいなほどに。 また、それら買取り専門店の急増により〜 ディーラー系(自動車メーカー系)の会社も、どんどん中古車市場へと踏み込んで来るようにも(その逆も))
今現在の自動車業界には〜 「買取り」なくして業界は語れない! と言われるほどの、ビジネスモデルにまで成長しております。 (※ 尚 その背景には〜 インターネットの急速な普及の影響もあるようですが、そこまで触れてしまうと・・・ かなり記事がごちゃごちゃしてしまいますので、その辺りにつきましては割愛
& 皆様のご想像にお任せ致します! という事で)
なので、今現在では〜
下取りも買取りも、どちらもほぼ「同等」の扱い、同じ土俵、もしくは・・・ 「買取りならではの業者メリット」もあり
買取り優勢となるケースも多々出て来るくらい です。 (※ 買取りビジネスの第一歩は、お客様から車を買取りすることですから〜 理由なくして(査定価格など)超大成長・大成功はありえませんし、そもそも〜 買取り屋が買取りに積極的でないと・・・ 商売になりませんしね ^^)
つまり昨今では、下取りと買取りでは 各お店の出す査定価格以外はこれといった根本的な違いはない、と、まずはそう考えられておいてくださいね ^^ 欲しい根拠があれば、また採点方法などによっては買取りでもかなり高額、欲しくなければ、また採点方法などによっては下取りでも低額。 と、こんな感じで。
ただ・・・ そうは言っても、やはり現実的にはまだまだ「下取り優勢」の風潮(イメージ等)は強く残っておますので、その辺りについても一応フォロー&一蹴させて頂いておくと、
と、クルマ屋さんの私から見ての抜粋だとこんな感じかな。
業界20年超の自動車販売店経営者。 もちろんお店は日本自動車査定協会認定の査定業務実施店、かつ私個人も中古自動車査定士資格保有者。 本業人ならではの視点と知識をぎっしり詰め込み編集しております。